先生が入ってきて、自己紹介をすることになった。

「宮坂…そらです。あの、よろしくお願いします。」

そらが挨拶すると、まわりの男子が顔を見合わせてニヤニヤと話していた。

そら、相変わらずモテルなぁ…。

黒の長い髪で、厚い前髪の下に覗く、大きな瞳。あの目で見つめられたら誰もが恋をするだろう。


「黒瀬 夏樹。まぁーよろしくな」

さっきの男の子。やっぱり整った顔をしていた。

黒瀬君はそれだけ言うとまた、寝てしまった。


「…なぁ。俺になんかついてる?」

「え?!あ、なんで?」

寝たかと思ったら、急にこちらをを向きそう言った。

「だって、俺のこと見過ぎでしょ。」

「え、いやぁー。綺麗な顔してるなって思って。」

思わず、口に出た。

「…あー、知ってる。」


…この人ナルシストなの?

「そんな顔するなって、友香」

……なんで急に名前呼びなの?!

チャライ…チャラすぎる。

黒瀬 夏樹…。一日目で私の苦手リストに追加された。