「きぁぁぁぁぁ。速いよ!颯太落ちる!!」

「大丈夫だから、掴まってろ!」

あれから、私達は自転車に二人乗りし、学校へ向かっていた。

が、颯太の運転は本当にあらくて、いつか落ちてしまうんじゃないかって、ドキドキしていた。

「よしっ!ついたぞ」

「…死ぬかと思った。」

「なぁにいってんだよ!俺をなめんなよ!」

ふと、颯太の斜め後ろを見ると、いかにもお嬢様な雰囲気を漂わせた女の子がたっていた。

「…友香ちゃん!颯太くん!おはよう」

…宮坂 そら。私の親友だ。

「そら!おはよう!!もう、相変わらず可愛いんだから」

そう言ってそらを、抱きしめる。

「…おはよう。そら」

顔を真っ赤にしながら、そらを見つめる颯太に、現実を痛いほどつきつけられる。

「…ふ、ふたりとも行こっか!入学式…始まっちゃうよ」

「そうだね!」

こうして、私達は体育館へ行った。