「…ただいま」




「おかえりなさい!」






「これ…、あげる」




「…ありがとう!」




しっぽを ちぎれんばかりに振るようなつもりで お礼を言って、

小さな箱を胸に抱え込んだ。








―あなたが ずっと、想い続けてる人が居る事、知っている。


私に対して どんな感情を抱いているのかも、知っている。




…それでも、いいの。




ただ、

私の狂気を、肯定も しなければ否定もしない あなたが居て、

どんな形でも いいから、あなたの側に居られれば。


…他には何も、要らない。