LoVe LeTtEr





「ヒカリさん……」




『……しばらく、俺が居ない事を公表しなくても やってけるように、

曲だけは いっぱい作っといた。


それから…、グッズのデザインも かなりストックしといたから、

困ったら しばらくは それ使ってって言ってある 笑』






……それで景さんは、ずっとスタジオに籠もってたんですか…?


確かにバンドは、アルバムのリリースを控えていたけれど、

景さんのスタジオに入る時間は、今までのリリース前よりも、格段に多かった。


それは全部…、曲をストックしておく為……?






「……ヒカリさん。


私は……、ヒカリさんの事、何にも知りませんでした…。




ずっと、ヒカリさんの側に居たのに……。


…ヒカリさんに何も出来ませんでした…」




涙が、出て来た。


何も出来ない自分が、情けなくて情けなくて、仕方なかった。


景さんは人を癒す力を持っていて、その力で いつも誰かを救ってくれる けれど、

景さん自身は、痛みや苦しみを全部1人で抱え込んでしまう人だって事、

ずっと知っていたのに。


ずっと、ずっと、景さんを そんな痛みや苦しみから、

救いたいと、思っていたのに。




やっぱり景さんは、最後まで自分の痛みを見せては くれなかった。


…そんな時に何にも出来ない自分が、

ただ ただ、情けなかった。






そう言えば…


倉庫で1人で佇んでいた あの時…、

どんなに忙しくても必ず私の呼び掛けに答えてくれてた景さんが、何の返事も しなかった。


その後に点いた電気の光で、ようやく私が来た事に気付いたみたい…だった。




……そうだ。






―いくらでも、気付くチャンスは あったかもしれないのに……―




…何で、分からなかったんだろう…?


何で…、気付かなかったんだろう…?




どうしよう も ない後悔で、涙が更に溢れた。