近くのコンビニで、景さんの気持ちに なりきって買い物をした。
自分と私の分を買うだけ だったら、事務所内の自販機で買うだろう けれど、
スタッフさんやメンバーさんの分も買う時は、きっと お店に買いに行く。
しかも疲れてたみたい だから、
飲み物の他に何か甘い物も食べたくなって、買うかもしれない。
でも景さんは そんな時に、自分の分だけを買う事は しないから……、
…なんて事を考えながら、大量の飲み物と お菓子を買い込んだ。
そして それを事務所の、皆の目に付く所に置いて、
″景さんからの差し入れです″って紙を添えて、スタジオに戻った。
「ヒカリさん!
飲み物、買って来ましたよ~」
スタジオのドアを開けると同時に そう言ったのだけれど…、
中には誰も居なかった。
ふと見ると、机の上に″ちょっと気分転換して来る″って、
景さんの字でメモが あったのだけれど、
私は また、言いようの ない不安で、心が いっぱいに なった。
机の上には他に、パソコンも、携帯も、そのままに なっていて、
普段だったら、それだけスタッフや皆の事を信頼してくれてるんだ って喜べる筈なのに、
今日に限っては、景さんの居場所を突き止める手段が何もない という事で、複雑な気持ちだった。
景さんは、携帯も何も持たない状態で、外に出てしまったのだろうか…?
子供じゃないから、ちゃんと戻って来るとは思うけれど、
でも何かが不安だった。
目、見えてるよね…?
…そんな事を考えていると、ふいに、景さんの携帯が鳴り出した。
ぎょっ として、思わず携帯を見る。

