「……『生きることに疲れた人は、

″死″を選ぶ だろうか?』」




「?」






「『違う、選んでいるのは

″死″では なく″生″』」




「凛…?


…どうしたの??」






「…『″生″を選ぶから、

″死″に逃げる。


生きたいから、

″死″が見える。


最初から

″死″という選択肢しか なかったら、

人間は生きたくなるんじゃ…ないかな。』」




「……凛……?」






「………これ、香澄くんの…、

ポエムって言うのかな?


…その、一部」




「…え…、

何で凛が それ、知ってるの…?」






「………。


…″友達″、だもん 笑




もう、10年 以上 前だけど…

香澄くん、病室で そんな事ばっか、考えてたみたい…。


そういう詩とか、思った事を書いたノートが、

何冊も、あったの。




…″もう捨てちゃう″って言った時に、

記念に1冊、貰って来たんだー…。




あ、ほら…これ」




「………凛…、

それ、暗記してたの…?


それに″記念に1冊″って……。


もしかして…、

かずみくん って……?」