その女を見つけたのは、2週間前。

その時も、本を読んでいた。





「待て、バロン!!」


「勉強なんて誰がすっか!!」

そういって、勉強から逃げる俺。
だって、数学とかわかんねぇじゃん?


「はぁ…」



退屈すぎる…

そうだ。人間どもは今何してんだ?
どうせなら俺が行くとか言ってる学校を見てみよ。


ん?

あいつ、何してんだ?

俺が見つけた、黒い髪を二つくくりにして本を読んでいる女。
よくわからないけど、俺はそいつに夢中になっていた。


この感情がなんなのか、俺は知らなかった。


「本なんか面白くもねぇし」