くっ…確かに俺はバカだが、こう見えて王子だったりする。


「あたしは上等な悪魔なんだよ。
だから、不老不死は誰にも解けない。
忘れたのか?」


「そっ、そんなことはわかってるよ…」


分かってる…
自分がダメなことくらい。


あ…

また一人だ、あいつ。


人間界に目を落とすと、またひとりで本を読んでいる女がいた。




そう。



俺は、






悪魔なんだ――――