それ私のだから!! 「返してっ…」 私がそう言って手を出すと、 「貸して下さい、だろ?」 と、にやっと笑い舌を出す。 その仕草にまた、 心臓がうるさく鳴り出した ドキドキしちゃ、駄目。 そう、私はあの日から 篠への好きという気持ちを 隠す様にしている。