「涼太、何かあった? 今日ずっとぼーっとしてる」 真由美の病院に行く途中 絡まれてる茉奈を見た。 助けるか、助けないか そんな選択肢は俺には無くて 気づけばもう奴等の前にいた。 茉奈に近づけば近づくほど 思い出す。 好きだった自分の気持ち いや、違う。 今も好きだという自分の本心 茉奈に少し触れた瞬間 ふわりと香る茉奈の匂いに 今まで塗り固めてきた嘘が 全部剥がれ落ちそうだった。