外を見ると雨は ざあーっと音を立てて降っていて 昼よりも確実に強くなっていた。 「こんなんじゃ帰れないじゃん…。」 靴を取りながらそう呟くと 下駄箱の隅に人影が見えた。 もう時計は6時を差していて、学校に残っている人は少ないだろう そこにしゃがみ込んでる人を通り過ぎ 外に出ようとすると 「おせーよ。」 影になってたって分かるその口調と存在感