何だ、なんだ。 結局誰かのためだったんだ。 篠にも好きな人がいて その子のために走った。 私の応援って何だったんだろう… 私は逆方向に歩き、テントのある場所に戻ろうとした そしたら、 「おいっ、1位おめでとうとかねぇのかよ」 篠は私を引き止めた。 「おめでとう」 私は篠の顔を見ないで言った。 だって誰かの為に走ったんでしょ? 素直におめでとうなんて… 言えるわけがない。