イジワル男子の愛情表現


しかし、


目を再び開けると田中くんの少し後ろに

彼はいた。


篠がいる!
田中くんのすこし後ろ。

この距離ならば、


「篠っ!!!まだ抜ける!!

絶対1位取るんだから!!!!」


私は人目を忘れ、思いっきり叫んだ。

たぶん
ここ1年で1番デカい声だったと思う


すると、走ってる篠と目が合い

少し笑って、スピードを上げた。


走りが軽くなった…?
そんな様な気がした。


抜ける!きっと大丈夫!
篠なら平気だもん!


先にゴールテープを切ったのは