逃げられちゃったら、きっと寂しくなる。 だけど、ジローは本来ココにいる犬じゃないから。 いつか絶対出てくのは分かってるから。 「せめて、出てく時は……言って?」 パパやママみたいに二度と戻って来ないヒトを待つのはもうヤダ。 「意地っ張り。」 ぷっと笑ったジローの顔が最後に見たもの。 唇が塞がれて、反射的にぎゅっと目を瞑った。