山田さんはOを飼っています。         【Q】Oとは?






◆◆◆


連れてこられたアパートを少年が不審げに見上げる。




「オマエ、お化け屋敷に住んでんのか?」



いっそオマエがオバケになっちまえ!


後ろの呟きに内心毒づく。


でも、まあ確かにオンボロだし、そう言う気持ちは分からなくナイケド。





アパートは西洋館風の建物で、古びてツタが絡まることにより、更にお化け屋敷感を増している。

そんなんで人が寄りつかなくて、チョー格安物件なの♪

あ、見た目ホド中は汚くないし、値段の割に広いしね!






「じゃあ、ちゃちゃっとなんか作るから、大人しくしててよね」





少年にそう言い捨てて、私はキッチンへ向かった。


余程腹が空いているのか、少年は言いつけどおり大人しく、ソファーに座っている。




「はい出来た♪」







ローテーブルに並べられたご飯を見下ろし少年が顔を引きつらせる。






「何コレ。ゴミ・・・?」


「は!?失礼ね!一応アンタに礼を尽くして、オカズ増やしてやったのに!」