「はいはいはーい!!今開けるから静かにしてよ、もー!」



玄関を開けるとガサッとビニール袋が突き出された。




「ん。ババァから。」

「いつもアリガト♪」



笑顔で受け取る私に「ん」と相変わらず素っ気ない態度の都。



現在中三。

オレンジ色に染めた髪

連なるピアス

着崩した制服


……と言ったいかにもヤンチャ小僧な井出達。



コンプレックス克服のつもりか、反抗期真っ盛りなのか知らないけど

無駄な足掻きだね。







大きなぱっちりした目に

まつ毛びっしり

なんともカワイイ顔。





しかし本人にしてみりゃコンプレックスのようで、カワイイと言うと猛烈怒る。





都は、私のパパとママが生きてた頃に住んでいた家のお隣の子。


所謂幼馴染ってヤツ。


都のオジサンもオバサンも、両親を亡くした私をいつも心配して気にかけてくれていて、

私が税金対策に家を売っぱらってアパートに移り住んだ今でも、

時々こうして都にお使いを頼んで様子を気にしてくれるんだ♪