くるっと少年が私に向き直る。 「礼は?」 「えっ、あ、アリガト―――」 慌ててそう言った私の声を ぎゅるーっ というスゴイ音が遮った。 ………コイツ、 腹に未知的生物でも飼ってんの? そんなことを思った瞬間、私は男に抱き締められてた。 え!?は!? いきなりナニ!! 危険な不良から助けられたってか、これじゃ、本末転倒じゃない? いっそコイツの方がキケンかも!? 「……腹、減った……」 へ? ハラヘッタ…………???