「んじゃ、お休みね、ジロ~。」
「はっ!?ちょ、待て!!じろーってなんだ!?」
「凰志郎なんだからイイじゃん、ジローで。」
「だから、何でソッチ略す!?略すんなら凰だろフツー。」
「無駄吠えすんな。バカジロー。」
「つか学校じゃ郎取ってオージ様とまで呼ばれてるこの俺をっガチ犬扱いとかっ!マジで覚えてろよっ!」
扉の向こうでジローが悔しげに地団太を踏んでるのが目に浮かぶ。
カギって本当に素晴らしい♪
満足してベッドに入った。
ふと、闇に記憶にある会話が浮かんできた。
『――――遅くなるから♪』
『えー!?じゃ、私の晩御飯は?』
『帰ってくるの待ってれば?』
―――ジャア、イッテキマス――――
「…………。」
私は記憶を閉じるように目を瞑った。
シーツの冷たさがやけに気になって、小さな子供のように体を丸めて眠りについた。


