*** 「本当に…ココ、人の住む場所なんですかね…」 階段を上がりながら隣の男がぼそっと言った。 「君、いくらそれが事実でも要らぬ事は口にしない方が賢明だぞ。君も知ってるだろ。九条さん。ココはその次男である荘也さんの持ちモノだ。」 「……っ。」 彼が強張った顔できゅっと口を噤む。 尤も、あの方もちょっとした変わりモノで、そんな文句に顔を顰める人ではないのだが。 しかし本当に変わりモノらしいな。 このお化け屋敷を好んで所有し、あまつさえ自分も住んでいるとは…。