「……まち、……小町!」 呼ぶ声にはっとすれば、既に歩きだしていた都が先の方で呼んでいた。 何、今更浸ってんだ、私。 「ごめ~ん。」 追いついて、都とアパートを目指して歩き出す。 アパートが見える場所まで来て いつも以上に口数の少なかった都が不意に口を開いた。 「もう……いい加減忘れろよ。」 へ?…忘れる?何を? 足を止めてしまった都を怪訝に振りかえる。 都は足元に落としていた視線を真っすぐ私に向けた。 …なんでそんな苦しそうな顔してんの?