ワケが分からず立ち尽くしていた私は背後の気配にゆるりと振り返った。






「……オニイサン……」





そこにいたのは次男で、「やぁ」と相変わらず愛相よくほほ笑んだ。



次男は私の驚愕をさも分かった風に、さらっと告げた。















「おーじろは家に帰ったよ。」











とはいえまだ入院中の身なので、現実には父親の手の届く病院に移されたという事らしい。






なんで……