「きゃぁ―――――――っ」
唇を突き出して迫ってきた鈴木を押し返す。
てか、今顔面触った掌がねちょってしたっ!
ねちょって………!!
ぎゃーっ、いやーっ!
涙目で顔を背けて
リビングの男とバチッと目があった。
天王寺は助ける様子もなく、寧ろ面白げにニヤニヤ笑って私を見てる。
ちょ………何で助けてくんないのよっ!!
睨みつけると、天王寺が身振りで何か言ってきた。
『ここに置いて?』
いや、アイツのことだから、そんなカワイイオネダリじゃないけど。
多分、言いたいのはそんなコト。
「わか、分かったからっ………助け、て!!!」


