それまで兄弟のやり取りをボーと聞いてた私はその言葉にへっと眉を顰めた。
「次男、女と歩く時は絶対手を繋ぐって、アレ嘘?」
「うん。嘘。」
このヤロウ………
私は赤くなった顔で手を思いっきり振り払った。
ガンッ――
と鈍い音がして、ビクツク。
ジローがオニイサンの脇の壁に蹴りを入れて、冷やかに睨みつけた。
「麟ちゃん。俺に仕事させたきゃ、操縦方間違えんなよ?」
ギラリと人を射殺しそうな目つき。
低い声
……コイツ、何でそんなに怒ってンの。
竦む私を余所にオニイサンはにこりと笑顔を返す。
「はぁい。……じゃ、おーじろのゴキゲンをこれ以上悪くする前に今日は退散するね。バイバイ、小町チャン。」
「コチラこそ今日はゴチソウサマデシタ。」


