声を発する隙もなく、押されて中へ。 当然のように男も一緒に入ってきて……。 「お~。かえり…………ぅげっ。」 玄関に顔を出したジローが思いっきり顔を顰めた。 「昨日の今日だぜ?……ったく、早過ぎだろ、麟ちゃん。」 私の後ろでニコニコしているお兄さんに、ジローは はぁっと肩を落とした。