ジローは息を上げている私を呆れたように見下ろし、こともなげに言った。






「あ~天王寺麟太郎。俺の下の兄貴。」


「お、オニイサン!?あれで?アンタより歳下に見えたけど……」


「麟ちゃん発育不良気味だかんなー。しかも童顔だし。」



「てか、天王寺の次男坊―――っ!?ヤバイ私トンデモナイ相手に卵投げちゃったんデスケド!?」



「…なんかその態度の違い傷つく。オマエ、普段は三男坊にヒドイ仕打ちのくせに。」




「自分の三男坊らしからぬ言動をまず悔い改めろ!」



「どこがだよー。なにがだよー。」





ジローははぁっと溜息を吐いて、クシャッと髪を掻きあげた。











「…一番ヤバイのに見つかっちまったなぁ…」





そんな呟きの意味を私が知るのはもう少し後のコト。