今、手にしている藤井くんのノートを私なんかが持っていていいのかな。 ふいにそんな気持ちになった。 学校も終わり、家に着いたのは午後5時23分だった。 「まだ時間あるなぁ…。」 自分の部屋に入ると、クローゼットを開けた。 クローゼットの中には、コート、シャツ、ダウン…。 「着ていくのないなー、…制服でいっか。」