空に願いごと。


「あの…誰…ですか?」
私は声を出すだけでもまだ気持ち悪かった。
泡盛…恐るべし…。


「藤井。」
その男の人は私の聞き慣れた名前を言った。

「え、嘘…藤井くん…?」
「うん、藤井。」

確かに少し低くてでも安心するこの声は
藤井くんだ。