「真咲は日本に戻って来るよ」
「は?」
「一時帰国」
「んだよそれ」
何で千野が知ってて俺には何も言わないんだよ
「進路については聞いてないけど」
「真咲はいつ、日本に?」
「明日」
「急だな……何か急ぎの用事でも?」
「さぁ?」
千野と燐の会話を横で聞きながら会いに行こうか悩んだ
けど
それは意味が無い
俺は自分であいつを迎えに行くって決めたんだ
「私、会いに行こう」
「あ!!俺も行く」
「浅古は?」
まだ俺は会えない
「聞いてんの?」
「お前等2人で行け」
「あんたは会わないの?」
会いたいに決まってる
「いや………まだ会えない」
「会えない?」
「俺があいつを迎えに行くって真咲との約束だから」
千野は大袈裟なため息をついて
「あんたも真咲も馬鹿」
「は?」
「真咲も同じこと言ってた」
変わっていない真咲のことを知れて思わずニヤケた