「侑李くん?今の話何ですか?アメリカって…………」
「真咲にはまだ言ってないがお父さんはアメリカに転勤になった。勿論お前達を連れて」
俺の代わりにお父さんが応える
「私………アメリカなんて行かない」
「真咲………」
「侑李くんとも別れない。離れたくない」
「真咲!!」
お父さんの怒鳴り声に俺までビクついた
「我が儘を言うな」
泣きそうな真咲を俺はそっと抱き締める
「俺達は離れても平気だろ?必ず迎えに行くから待ってろ」
「ですがっ」
「さっきの聞いてなかった訳?結婚しようって」
「………………侑李くん」
「俺は真咲と一生居たい。だから今を少し我慢してずっと居られる方がいい。そうだろ?」
反対を押し切って一緒に居ても意味がない
それなら、少し離れてこれからずっと一緒に居ることが何百倍いいか
「…………嫌……」
「真咲」
「侑李くんは離れても平気ですか?」
俺達は離れても平気
信頼しているから
でも
「会えないなんて俺だって平気じゃない!!」
平気な訳ないだろう



