麻歌はようやく溜まっていた涙を流した
「キスして」
お互いに辛いだけの恋愛
分かっている
「麻歌……目閉じて」
真咲
俺達は結ばれる運命じゃないのか?
運命なんて馬鹿馬鹿しいけど
真咲との運命はあるって信じたい
そっと麻歌にキスをする
ふわっと香る香水は真咲と違う
心が痛む
俺は最低だ
「これで侑李は私の彼氏だね」
麻歌を好きになれるように努力するなんて言ったけど
そんなの無理なのは自分が1番理解している
だけどこうするしかないんだ
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