真咲side
荒々しく閉められた扉
「どうしてあんな嘘…………」
「真咲が傷つくの嫌なんだよ!!3年の奴らにやられたなんて言えねぇ…………」
雨竜くんは私の為にあんな嘘をついたのか
どこまでいい人なの?
「ありがとう」
「真咲、俺が3年探しておくから出来るだけ1人にならないように」
「そんなに雨竜くんに迷惑かけられない」
「好きな人助けたいのは当然だろ?迷惑な訳ないじゃん」
相変わらず輝かしい笑顔
だけどね
ときめくのは雨竜くんじゃないの
私が一緒にいてドキドキするのは
楽しいと思うのは
傍にいたいと願うのは
侑李くんだけなの………………
「雨竜くん…………」
「ん?」
「こんな私を好きになってくれてありがとう」
「何それ、俺フられてるの?」
「ごめんね」
「ハハッ………いいよ。それでも俺は真咲を想い続けるから」
ごめんね
雨竜くん
ありがとう



