あたしには・・・。とってもとってもかっこいい彼氏がいます!!
 

「かっ~こいー!」
放課後、教室のベランダから校庭を見ていた。
あたしの名前は神埼蘭。
花の高校1年生入学2日目。
「はいはい、蘭は男の子ならだぁーれでもokでしょー!」
この子はあたしの大親友!
穂波柚里奈通称ゆり。

「そんなことありませーん!決めたの!あたしは高校でちゃんとした恋をするの!」
あたしはドヤ顔をして答えた。
そう。中学生のころあたしは野球部に入ってて、部活少女で、付き合った男の子にもすぐに振られていた。
「ほー今の言葉。おぼえときー。」

ふんっ!絶対にいい恋してやるんだから!
いいよなーゆりは・・。
可愛くって、料理も上手で・・・。
はぁ。あたしとは大違い・・・。
「さてさて蘭。帰りましょうか?」
教室を見ると、生徒はだれ一人のこっていなくて、下校時間を大幅に過ぎていた。
「あれー?いつのまに!?あ!今日バイト入れてたんだ!ごめんゆり今からダッシュでバイトいくわ!」
「わかったわかった。いっといで」
「ごめん!ゆり!また明日!」
あたしは急いで階段を駆け降りた。
はぁ・・・はぁ・・・!
1年教室5階とか遠すぎる!!
タッタッタッタッタッタッ・・・・・・・・。
階段のカーブを手すりを使ってくるっとまわった瞬間!
ドォーーーーーン!
「いったぁーーーーい!どこ見てあるいてんのっ・・・・あ・・・」
「あぁごめん。」
ぅわぁ・・やばぃ・・・。
かっこいー・・・・・・・・。
ぶつかった人は、野球のユニホームを着ていて、かっこよくって・・・。
「悪いけど・・。俺、急ぐから。」
「あ・・・!」
その少年は走って消えっていった。

・・・。
かぁぁこいーーーー!
どうしよう。どうしよう!
白馬の王子様だぁー!