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「それにしても、すごい行動力ね」

思わず関心してしまった。というよりも現実離れした話に頭がついていかなかった。


「そんなことないですよ。千絵さんに会えなきゃ数ヶ月後にはネカフェ難民どころかホームレスになってただろうし」


やはり彼は冗談のつもりで言ったんだろうけど、笑うことは出来なかった。


「今までの話はそんな所です。
今度は千絵さんについて教えてほしいな」

ばっちり目を見て言われて、少しドキッとした。

「あたしは勝也くんみたいにすごい人生送ってるわけじゃないないわ。
東京の大学を出て、地元に戻って、このヘんじゃそこそこ有名な会社に勤めるようになって…今は社長秘書をやってる。
お給料は結構いいけど、お金がかかるような趣味があるわけじゃないし…結婚だってする気もないし。
毎日退屈だったからあなたを買った。それだけよ」


彼に負けない笑顔で笑ってやった。