部屋の鍵を開け、彼を中へ入れてやった。 こんなに若い男の子を部屋にあげるなんてはじめての経験だ。 「お邪魔します」 「どうぞ。 話は色々聞かせてもらうからね」 大きな荷物を床に起き、今度は彼を椅子に座らせる。 「大した事を話せるほど、いろんな経験の持ち主じゃないですよ?」 「いいから、これでも食べながらおとなしく待ってて」 出掛ける前に準備してあったサラダをテーブルの上に出すと、あたしは残りの夕食の支度に取り掛かった。