ゆっくりと唇を離し、目が合うと思わず顔がほころんでしまう。
なんとも言えない歯痒い雰囲気にが照れくさくなるけど、今日は飾らない自分で彼と向き合いたいから、心の内を正直に伝えることにしよう。
「ありがとう。あたしも、勝也くんのこと大事にする。
愛おしくなった時に、何も気にしないで好きって言えるって嬉しいね」
「うん。そうやって思ったこと言葉にしてくれるのも嬉しい。
こんなに幸せな日があっていいのかな〜」
甘えん坊モードの勝也くんが肩に頭を預けてきた。
「いいんじゃない?
これからもっと幸せな日が続いてくように、今まで以上に仲良くやっていこうね」
恋愛経験が足りない自分がこんなに歳の離れた男の子と付き合ってもいいかなんて不安になる必要もないと思えるくらい、勝也くんは大人で、あたしのことをずっと支えてくれていたから、今度はあたしもちゃんと彼のことを愛したいと素直に思った。
「うん。千絵さんとの生活も、大学生活も、今から楽しみ」
「あたしも、これから勝也くんと一緒に過ごす未来が楽しみ」
これ以上言葉にするよりも、触れたい気持ちが勝って、今度はあたしから勝也くんの身体に腕をまわして抱きついた。

