「…千絵さんも素敵だよ。
初めて会ったときより優しくて、魅力的になってる」

可愛らしく微笑みながらそんなこと言われたら…恥ずかしくなるじゃない。


「そんなこと…」


全てを言い終わるまでに唇は彼によってふさがれてしまっていた。


触れ合った舌が熱すぎて溶けてしまうんじゃないかと思う。
バカみたいに今あたし、ドキドキしてる。


唇をそっと離すと、彼は潤んだ目であたしを覗き込んだ。


「否定しないで。
俺が思うんだから事実なの」


強引な論理。


「うん…
あたしとしてはそんなこと思えないけど。

でも…」


「でも?」


ちょっと勝也くんの驚いた顔が見たくなってしまった。


「もしそれが事実って言うなら、多分勝也くんのおかげね」


それを聞くと、あたしの予想とは相反して、彼は満足そうに微笑んだ。
それがまたかわいくて彼の首に腕を回す。


「久しぶりに明日のこととか気にせずゆっくりしよっか」


「千絵さん大胆~」


にやける口元を隠す為にキスをした。