Sales Contract

きっと、きょとんとするって表現はこういう時に使うんだろう。
ただ、次に勝也くんの口から零れる言葉を待つことしか今のあたしにはできないのだから。


「は？じゃなくて。
千絵さんは覚えてるか分かんないけど…出会って間もない頃に将来について決まったら教えるって言ったじゃん？」


「あっ…」


言われて思い出した。
あれは確か勝也くんと出会った翌日だったっけ。


「一応目標が決まったから聞いてくれる？」


「うん」


勝也くんの将来に関わることなんだから、しっかり受け止めてあげなきゃ。