「お待たせ」 目の前を通る車の流れを眺めていると、社長が現れた。 「今日は本当に色々とありがとうございました。 こういう風にゆっくりお話できてすごく嬉しかったです」 思ったことを素直に伝え、頭を下げた。 「いや、こちらこそありがとう。 またたまには一緒に食事でもしてくれるかな?」 「もちろんです」 思った以上に彼といい関係になることができて安心した。 多分今あたしは自然と笑うことができているはずだ。