「まあ…今はお金は絡んでないんですけどね。 社長との関係を終わらせるって言ったら、自分もやめるって言いだしちゃって」 「なるほど。それで離れていかないか心配な訳だ」 「そんな感じですね」 ずばり胸のうちを言い当てられて、何も返せなくなった。 「一緒にいたいんだ?」 「まあ…一応…」 「じゃあ、そんなにガードを堅くしてたらいけないな。 あまりにも境界線にこだわり過ぎると、相手に飽きられるぞ?」 からかう様にそう彼が言った。 さらに反論できなくなる。