思いを交わし合った喜びと、やっぱり毛深かった現実の自分に、浮かれたりしぼんだりしながら、それでもやっぱり思うのだ。


ゴリオも体毛も、

必要だから側にいて、

必要だから生えている。


だから…

今なら自信を持って言える。


「私…、絶対に剃らない!」


長年のコンプレックスに打ち勝って、フサフサでもモフモフでも良いという免罪符を貰った私は、きっと今人生で一番輝いている。

ゴツくたって毛深くったって輝いている。


だって隣を見ればいつだって、

自分よりゴツくて毛深くて優しいゴリオがいるのだから。


だから…


「私…、一生剃らない!」


除毛の悩みから解放された私は、心からの笑顔をゴリオに向けて晴れやかに微笑んだ。


『せめてストッキングを履くときは剃れ!』


そんなゴリオの優しいアドバイスはまるっと無視したまま。