GORIO-ゴリオ-


それでもやっぱり女だもの、毛は薄ければ薄い方が良いに決まっている。

きっとゴリオだって本心ではそう思っているんじゃないの?っていう不安はどうしたって消えないけれど、

私の不安などとっくにお見通しのゴリオは、不安そうに太い眉毛を寄せて顔をしかめている私の頭を撫でると、


『別に毛深くったっていいだろ、昔から"毛深い女は情が深い"って良く言うしな。それに毛だって必要だから生えてんだぞ、人間には必要なモノしか生えてないの』

『分かったか?』と笑いながらあっけらかんと言い放った。


"毛深い女は情が深い"だなんて毛深い女を慰める為のこじつけでしょ!とひねくれた私がまた言いそうになったけれど、

私の気持ちを精一杯思いやってくれるゴリオの言葉がナゼだか胸にストンと落ちて、

まるで霧が晴れたような晴れやかな気持ちになった。