こんな私を好きだと言ってくれて


「ありがとう」


ありがとうゴリオ、大好きよ。

誰より何より大好きよ。


涙で声にならない言葉を伝えたくて、涙に濡れる頬もかまわずにゴリオの胸にぐりぐりと頭を押しつける。

決して小さくはない私を悠々と抱きしめながら、私の頭の上でゴリオがフッと笑った。


『ったくこんな細っせぇ腰しやがって、何がゴリコだっつーの。そんな小せぇコンプレックス俺が忘れさせてやる』


大きなゴリオに抱き込まれたままそう言われると、自分のコンプレックスなんて本当に小さな事のように思えてくる。

ガタイが良い事も、毛深い事も、眉毛が太い事も、ボーダーが着られない事も、取るに足らない事に思えてくる。

ゴリオの胸に抱き込まれていると、まるで自分が小さくてか弱い女の子になったような気がしてくるから不思議だ。

まるで魔法にでもかかったように自分が華奢に思えてくる。

小さくて華奢で可憐な体毛の薄いナチュラル眉毛の理想の女の子に。

そんな女の子になれた気がした。