そんな複雑な私の心境を知ってか知らずか、ゴリオはますます言いにくそうにモゴモゴしながら言った。
『まぁ…アレだ。男女交際という意味では付き合ってはいないが、1回身体で付き合ってみた…みたいな?』
はぁ…?
"身体で付き合うみたいな"って何?
ゴリオの返事を聞いた瞬間、私の頭の中では相撲部のぶつかり稽古が浮かんで来たが、何かちょっと違うような気がする。
あの出るトコ出てる細身で美人な先輩が…ゴリオとぶつかり稽古なんて危険過ぎる。
どこまで吹っ飛ばされるか分かったもんじゃない。
下手したら首が取れっぞ!
そんな恐ろしい想像をしてしまった。
あの細身でボインの美人な先輩が、ゴリオと身体の付き合いをしただなんて全く意味が分からない。
余りに危険過ぎる。
ゴリオは煮え切らない言い方をしていたが、よしもう一度聞こう。
「身体のお付き合いって何?」
しかも1回って何?
ゴリオ相手になら1回だけでもぶつかり稽古は危険だぞ!
確実に命の危険に晒される。
いや待てよ?だからこそ1回きりなのか?
そう逡巡していると、ゴリオが再び言いにくそうに『あ~』と頭をかきながら言った。
『ハッキリ言うとアレだ…。まぁ、1回セックスした仲って事だ。』
え……!?
ええっ……!?
よもやまさか、そこまで露骨な返事を返されると思ってもみなかった私はあっけに取られてしまった。
しばらく現実には戻れそうに無い程ビックリしている。
思いもよらない破廉恥な関係に驚愕してしまっている。



