私をコンプレックスまみれにしたまま置き去りにするなんてズルイ!

私に黙って彼女なんて作ってしまうゴリオが憎い!

私を置いてどんどん先に行ってしまおうとするゴリオが悪いのだ!


どう考えてみてもこんなにデカくて毛深くてコンプレックスだらけの卑屈な私に彼氏なんて出来る訳がない。


もしかしたら一生彼氏なんて出来ないのかもしれない--


そんなのは嫌だ!

そんなの寂しい!

寂し過ぎる。

あんまりではないか…

あまりにも可哀想過ぎるではないか!


だから…


「ゴリオ責任取って私と付き合いなさいよ!」


本日2度目の告白は、脅しとも取れる言い方になってしまった。


『何じゃそりゃ!そんな理由で告白して来たのかよ?大体オマエ回想が長すぎんぞ!』


何よ!そのぐらい別に良いじゃない!

人が真剣に悩んで心を痛めていると言うのに。


「そんな理由ですって!?酷いじゃない!私にとっては重大な問題なのに!」


私にとって身体的コンプレックスはもはやトラウマとも言えるレベルになっていた。


デカイ事は良くない。

イカつい事は良くない。

毛深い事は良くない。

眉毛が太いのは良くない。

なぜならば私は女の子なのだから。

せめて男子よりは華奢であるべきだ。

だって女の子なのだから。

そんな強迫観念に捕われていた。