あたしの家から歩いて3分。走れば1分の所に昔からある公園がある。
公園の正式名称はわからないけど、桜の木が多いからってことでこの辺りの人は「さくら公園」と呼んでいる
満開の桜で、さくら公園は今が1番キレイ。
…あ、やっぱり来てる。
公園の入り口に佇む一際目立つ背の高い男の子。
あたしは向かっていく。
「ごめん!千尋、少し遅れた。」
「…茜が遅いのなんて、もう慣れてる。」
ため息混じりでボソッと喋る千尋。
…ムカつく。
「すみませんね!遅刻魔で!!」
「…ほら、行くぞ?」
あたしの前髪をくしゃっとして歩きだす千尋。
「う、うん!」
追いかけるあたし。
小さい頃から変わらない風景。

