何なんだろう、彼女の目的は。

 本当に意味がわからない。



 なぜ僕に連絡先を教える必要があるのか、疑われているというのになぜ関わって来ようとするのか。

 何かを知るに違いない真依子と会えなくなるのはもちろん困るし、だけれど向こうからこうして交流を持とうとする行動がイマイチよくわからない。



 奇妙だ。不気味だ。



 彼女は一体、何を考えている?



「…真依子の年齢や職業って、聞いてもいいですか」



 気づけば僕は、そう口にしていた。



 知ったからと言って何かが変わるわけではないけれど、何だか知っておいた方がいいような気がした。

 真依子は僕の家や妹の存在を知り、通夜の日、祖母にまで接触したのだ。

 縁起でもないけれど、何かあったときのために、少しでも彼女のことを知っておきたかった。



「年齢、職業なら問題ありません。二条さんも、何か聞かれたら答えてもいいと仰ってましたから」

「…そうですか」



 後藤さんの淡い微笑に、ゆるく頷く僕。

 ――何か聞かれたら答えてもいい。

 僕の思案は安易に見抜かれていたらしい。もう、考えるのも億劫なほど彼女の言動には頭を抱えたくなる。