玲皆が、まるで我が家の様に(いや、まあ我が家として使っていいのだが)ソファーに寝転びテレビを見てる。

「あっ、ミレナちゃん、ちょっとジュース持ってきてくれない?」

「はい、はぁ~い。かっしこまりました。えっと、お手製はちみつレモンでしてましたよね」

「そうでしてますよ」

言い間違えを引っ張るな。

「はい、こちらです」

「ありがとう。
……アイスいる?食べかけ、っていうか今、食べてるとこだけど」

「わぁ、いただきますぅ」

「はい、あーん」

「はむぅ、美味しいですぅ」

「そう、良かったわ。
そんな目で見ないでよ。シレンも食べたいんでしょ?
……いいわよ、あげるわ、もう棒だけだけど、私たちのエキスをしゃぶりつくそうとするシレンの姿が目に浮かぶわ。おぞましいわねぇ、ミレナちゃん」

「そうですねぇ、でも、やりかねませんよ、前だって耳かきを使ってゴニョゴニョ」

「……えっ?そうなの?耳かきにそんな使い道があるなんて。
なら、これくらいするわよね」

「ですね」

「やらねぇよ!!!断じてやらねぇし、耳かきを使った逸話も知らねぇよ!!!何、『ですね』でガールズトークをいい感じに締めようとしてるんだよ。終わらせねぇよ!!!絶対。
つーか、お前らやけに仲良くなってんな、いつの間に!?!?」

「一気にまくし立てて、うるさいわね、あなたの腫れは引かないけど、私達の関係は晴れたのよ」

「だれが、巧い事言えって言った、人ん家でイチャイチャするんじゃねえよ」

「えっ、私達のイチャイチャ具合はこんなもんじゃ無いわよ。
なんせ、私達はいつも全裸でくっつき合いながら寝ているんだからね」

玲皆とミレナが顔を合わせて

「「ねぇー♪」」

「『ねぇー♪』じゃねぇだろ、俺の隣の部屋でそんな事してたのかよ!」

「あっとぉ~?
私が、幽霊なのに服が脱げるのかってお考えですねぇ、そうなんですねぇ、そうなんですよぉ。わたぁくし最近気づいた事がありましてですね。なんと、足のくるぶしを押すだけで思った服に着替えられるんですです。これで全裸も一発です!」

「全裸は服じゃねえ!!!!」