予想通り 真悟は教室でみんなと遊んでいて帰るところだった。 「ばっち!息切らしてどうしたんだよ。」 俺は自転車から降りて真悟に近づいた。 「話があるんだけん、来て?」 真悟の顔が強張る。 二人の間に生暖かい夏の夕方の風が吹く。 「行く。」 真悟と二人 誰もいない方へと足を進めた。 人通りも少ない、東海道線の見える公園に向かう。 息が整わず、頭が回らず、一言も発することはできなかった。