結局、あなたしか。

駅へ着いた。

「傘貸すよ」

『え!
いやいや、いいよ…
廣瀬くん濡れちゃう』

「俺の家すぐそこだから、
また明日返せよ」

それだけ言うと走っていってしまった。

お礼も言えなかった…

明日返すついでに言えばいいか。

というか…………

『別に、冷たい人じゃ、ない。』

気づいてしまった。

不器用なだけなんだろう。

少ししか話したことないけれど、
もとは優しいんだろう。

誤解されやすいんだな…。

なんだかその日は
廣瀬くんのことばかり考えてしまった。