壮大な兄弟の戦いが 地響きと共に 巨大過ぎるくらいに ぶつかり合い 爆音が 鳴る。

カインは 銀の剣を持った右手でカイルの顔を掠めただけだった。


《ウルイ ケイトと屋敷の中に入っいろ》


《分かりました》


「兄上は 誰と おしゃべりしているんだい?敵は 直ぐ近くに居るのに 余所見しちゃ命取りだよ」


ケイト屋敷へ入るのを見届けると カインは真っ赤な真紅の眼で冷酷にも冷たい口調で カイルに言った。


「カイル お前は 私には 勝てない」


カイルは 背筋が ゾッとする位に 冷や汗が 流れた。


あの眼は 本来の兄上の姿なら かなり恐いかも知れないとカイルは思った。
でも 手遅れだった。